心が健康でないことを別の言い方に例えると風邪を引いて熱や咳が出てなかなか治らない状態に似ています。しかし風邪でしたら周囲に気づいてもらえますし、病院に行って診察を受け、注射を打ち薬の処方をしてもらい服薬することなどで治すことができます。しかし心の状態は周囲からは残念ですが余程の状態でない限りは見ても分かりません。周囲はご自身の状態がかなり重症にならないと気付いてはもらえません。
たとえどんなにご自身につらいことがあって、助けを求めていても場合によっては全く気付いてもらえないのが現実です、それはなぜか?それは心の状態はご自身にしか分からないからです。周囲の方はあなたの事を見た目で判断します、もしあなたが心の状態を周囲の方に悟られないように接すると周囲の方はそのままの状態があなたの本心だと判断します。つらいのなら言葉に出してつらいと言えばいいと思いますが言えない、言いたくない場合もあると思います。
周囲にご自身が落ち込んでいることを言って心配をかけたくない、任された仕事がご自身にはとても重荷で本当はつらいと言いたいけど周りに言うと仕事が出来ないダメな人と思われそうで言えないしさらに将来の出世に響くかもしれない、またはある事が原因で人が信用できなくなり心をさらけ出せない、人が怖くて仕方ないなど理由は人によって様々ですが、その本当の気持ちは周囲には気づいてもらえないのです。
これではいつまでたっても心が不健康なままですが改善したくてもそう簡単なことではないと思います。そのためにもいきなり全てを解決しようとするのではなく、まず前提としてご自身が今の自分を認めて、そのままを受け入れ、安心させてあげることが大切だと思います。あなたを守れるのはあなたにしか出来ないからです。ご自身が今の自分を安心させてあげるとはどういうことかと言うと、人は他人と比べた時に初めて優劣を感じます。
それは人の性格によって少しの差と感じる時もありますしかなり差があると感じる場合もありますが、人と比べなければその差を感じて落ち込んだりしなくてもよいのです。 しかし人は比べます、比べてもし劣っていると感じるとその時に落ち込んだり、不安を感じたりします。ではそもそもなぜ比べるのでしょうか?比べずに人と付き合ったりできないのでしょうか?例えば仕事の場合は出世するために相手より早く仕事を覚えて認めてもらうことは確かに必要なことだと思います。
(次回に続く)