仕事をする上で周囲と比べることの利点はどのくらい仕事が理解できているのか、成長するために必要なスキルが何かを認識することです。他にも競うことでご自身の刺激になり、より早くより精度の高い仕事が出来るようになることです。
つまりご自身を高めるために比較すれば良いのです。しかし中には比較することでご自身が劣っていると感じた場合に落ち込んでしまい「自分には無理だ」「才能がない」などご自身を卑下し追い込んだ考えをしてしまう方がいます、これはあまりに勿体ないことです。比較することはご自身を成長させるための素晴らしいきっかけになるからです。
しかしまるで人に負けることがいけないことのように捉えてしまい、ご自身は仕事が出来ない人間かのように思い込み落ち込んでしまうとせっかくの成長の機会がトラウマになり今後の仕事に影響してしまうことにもなりかねません。成長するためもっと上を目指すためにご自身を追い込むのであればまだ良いのですが、トラウマになり自己否定をするくらいなら比べない方が良いと思います。
ではどうすれば良いかというと、仕事や人間関係に巻き込まれないことです。人ではなく今のご自身と比べて足りていないと感じることを出来るようになるために努力すればいいのです。人と比べるだけが成長ではありません、例えば昨日できずに落ち込んだことが1か月かけてようやく出来るようになることであり、前提として出来るようになることが成長です、決して人に勝つことが成長ではありません。
人と比べるのは、ご自身に自信がついてさらに成長したいけど、足りないスキルが何か分からない時に認識することを目的として初めて行えば良いのです。人との比較は諸刃の剣であり間違った認識で行ってしまうとご自身を追い込むだけになりなんの得にもなりません。
今回は心の健康についてのお話しの中で比較することは有益ということをテーマにお話ししましたが、体と同じように調子を整えるにはご自身の管理が必要です、熱がでたら解熱剤を服薬し、喉が痛ければトローチやうがい薬を使ってご自身の体調を改善します。しかし心の調子については気持ちの高ぶりを抑えたり、気持ちを落ち着かせる薬はありますが、直接心を健康にする物理的な薬はありません。
心の調子を整えるには、まず今のご自身がどういう精神状態であるかを理解し心を安定させることを意識する。その方法とし普段から周囲にただ流されるのではなく、どうすればご自身が成長できるかを常に考えることが大切です。 (次回に続く)